こんにちは。あいうえです。
今日も、ちょっと役立つお話をお届けします。
これまで、AIDA、AIDMA、AIDCAといったマーケティングモデルについてご紹介してきましたが、 今回はその「まとめ」のお話です。
はじめに|時代背景って、意味あるの?
AIDAやAIDMAを調べていると、
「このモデルっていつ生まれたの?」「どんな時代だったの?」と気になってきませんか?
「別に昔の話でしょ?」と思うかもしれません。
でも実は、その“時代背景”を知ることで、今のマーケティングにも活かせるヒントが見えてきます。
今と昔では、消費者の行動も、広告の手段も大きく違います。 でも、「人の心の動き」は、意外と変わっていないのかもしれません。
今回はそんな視点で、一緒に振り返ってみましょう。

そっくりなことばでわかりにくいなっておもっていたんだ
AIDA・AIDMA・AIDCAの成立順と時代背景
成立順と特徴
まずは成立順です。
やっぱりAIDAが最初ですが、AIDMAとAIDCAは同時期になります。
モデル名 | 成立順 | 主な提唱時期 | 特徴 |
---|---|---|---|
AIDA | 1 | 1898年頃 | 「注意→興味→欲求→行動」。セールス現場発祥のシンプルな購買行動モデル。 |
AIDMA | 2 | 1920年代 | AIDAに「記憶(Memory)」を追加。マスメディア時代の定番モデル。 |
AIDCA | 3 | 1920年代 | 「記憶」の代わりに「確信(Conviction)」を重視。ダイレクトマーケティング向け。 |
各モデルの時代背景とマーケティング環境
各モデルは、いずれもその時代のマーケティング手法や消費者行動に応じて生まれました。現代でも使われる手法ではありますが、「それしか選択肢がなかった時代」と「選べる時代」では、意味合いが異なることも念頭に置く必要があります。
AIDA(1898年頃)
- 時代背景:産業革命によって大量生産が加速。「作れば売れる」と言われた時代で、販売手法そのものもまだ体系化されていない段階でした。
- マーケティング環境:企業が情報の主導権を握っていた時代で、製品中心・企業優位のマーケティング(いわゆるマーケティング1.0)が主流でした。
- 主な手法・適用領域:セールスレター、プレゼン、対面販売など、直接的なセールス活動が中心。広告はあくまで補助的な位置づけでした。
AIDMA(1920年代)
- 時代背景:新聞・ラジオ・映画などマスメディアが一般に普及。企業が広く大衆に情報を届けられるようになった時代です。
- マーケティング環境:消費者が広告に接してから実際に購買するまでに時間差が生まれ、その間に記憶(Memory)に残すことが重要視されました。
- 主な手法・適用領域:マスメディア広告(新聞広告、ラジオCM、テレビCMなど)が本格化。大量生産・大量消費を前提としたプロモーション活動が行われました。
AIDCA(1920年代)
- 時代背景:マスメディアの拡大と並行して、ダイレクトメールや訪問販売といったパーソナルな販売手法も台頭し、より個別の説得が求められるようになりました。
- マーケティング環境:単に記憶させるだけでなく、「本当にこの商品を選んでよいのか」という確信(Conviction)を持たせる必要性が高まっていました。
- 主な手法・適用領域:高額商品や契約型サービスなど、納得感・信頼感が購買の決め手となる場面で活用。見込み客へのクロージングにも有効でした。
まとめ(成立順・時代背景)
- AIDA → AIDMA → AIDCA の順に登場。
- それぞれのモデルは、時代の流通・広告手法・消費者心理の変化に対応。
現代におけるモデルの有効性と応用
基本的な消費者心理は今も変わらない
- AIDAの「注意→興味→欲求→行動」の流れは、SNSや動画広告など現代でも有効。
- AIDMAの「記憶」ステップは、情報過多の現代においてリターゲティングやメルマガで活用。
- AIDCAの「確信」は、口コミやレビュー・専門家意見・保証制度で信頼を高める際に重要。
現代のデジタルマーケティングとの融合
- Attention(注意):SNS広告・YouTube広告・検索広告など。
- Interest(興味)/Desire(欲求):LPやブログ・レビュー記事で深堀り。
- Memory(記憶):リターゲティング・メルマガ・リマインド通知。
- Conviction(確信):ユーザーレビュー、返金保証、専門家コメントなど。
- Action(行動):明確なCTA、ワンクリック購入、限定キャンペーン等。

いまのじだいにもつながっているんだね
AISASなど他モデルとの併用
検索(Search)や共有(Share)を含むAISASモデルを取り入れることで、現代の消費者行動により適したアプローチが可能になります。
たとえば、誰かが商品を体験した情報をSNSで共有し、それを見た別の人が「体験者はいないかな?」と検索する──こうした流れは、まさにSNS時代の行動パターンにぴったりと一致します。
まとめ
AIDA、AIDMA、AIDCAは、いずれも「消費者の心理的プロセス」を分解して理解・設計するための基礎フレームワーク。
現代のデジタルマーケティングにおいても、AI・ビッグデータ・パーソナライズ広告などの施策と組み合わせることで、より効果的なマーケティング戦略が可能になります。
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