マズローとERG理論、結局どっちが使える?|現代の欲求モデルを比較してみた

心理学

こんにちは。あいうえです。

今日も、ちょっと役立つお話をお届けします。

今回は「マズローの欲求5段階説」と「ERG理論」の総まとめのお話です。


これまでの記事では、

  • 第1回:マズローの欲求5段階説
  • 第2回:ERG理論とその特徴

をそれぞれ解説してきました。

じゃあ、実際どっちが使えるの? どう違うの? 日常や仕事ではどう活かせるの?

そんな疑問にお答えする「まとめ回」です。


はじめに|2つの理論、なぜ比べるの?

「人間の行動を理解する」ことは、自己理解にも、仕事にも、ビジネスにも役立ちます。

マズローの理論はとても有名で、教科書にもよく出てきます。 でも、実際の人間ってそんなにキレイに“階段”をのぼるように行動してるんだろうか? …そんな疑問にこたえるように登場したのが、ERG理論です。


比較してみた!マズローとERGのちがい

項目マズローの欲求5段階説ERG理論
分類の数5段階3分類
欲求の進み方下から順番に階層的に同時に存在/上下に行き来あり
柔軟性低め(順序性が前提)高め(可逆的で個人差あり)
主な特徴下位の欲求が満たされると上位へ進む欲求は同時並行で、満たされないと退行することも

ざっくり言うと…

  • マズロー: シンプルでわかりやすい!順番を意識した説明向き。
  • ERG理論: 現実的で柔軟!人間の複雑な行動にもフィット。

欲求マッピングで対応関係を見てみよう

マズローの欲求対応するERGの欲求
生理的欲求・安全の欲求存在欲求(Existence)
社会的欲求・承認欲求(他者から)関係欲求(Relatedness)
自己承認・自己実現欲求成長欲求(Growth)

ERG理論は、マズローを“まとめ直した”形とも言えますね。


実生活・仕事での活かし方

1. 従業員のモチベーション管理に

  • マズロー式アプローチ:
    • 生理的・安全の欲求 → 給与、福利厚生
    • 社会的欲求 → チーム作り、交流の機会
    • 承認・自己実現欲求 → 表彰制度、キャリア支援
  • ERG式アプローチ:
    • すべての欲求が同時に動く前提で、柔軟に支援
    • 例えば「成長できていない部下」に対して、まず関係性や待遇面からアプローチすることもOK

2. 商品・サービス開発に

  • 存在欲求向け: 安全性・快適性・コスパを強調
  • 関係欲求向け: つながり・共感・口コミを活かす
  • 成長欲求向け: 自己実現・スキルアップ・挑戦を応援

3. 働き方改革・組織文化に

  • どの理論でも共通するのは、「下位の欲求が満たされてこそ、上位の欲求が活きる」という視点。
  • でも、ERG理論なら、「上位の欲求から刺激して、逆に下位欲求の充足を促す」こともアリです。

どっちが使いやすい?|場面別ガイド

シーンおすすめ理論理由
初学者に説明したいときマズロー階段構造が視覚的でわかりやすい
現場の複雑な動機を分析したいときERG理論柔軟に行き来する動機が説明できる
個人の悩みや葛藤に寄り添いたいときERG理論「退行」や「同時並行性」にも対応できる
モチベーション施策の設計両方使える全体像はマズロー、具体策はERGで柔軟に

まとめ|私たちは、何を満たしたがっているのか?

日々の生活でも、仕事でも、 「なんか満たされていないな…」 「もっとやりがいが欲しい」 そんなふうに感じること、ありますよね。

その“モヤモヤ”の正体を見つけるヒントになるのが、 マズローとERG理論です。

人間の欲求は、単純な“段階”ではなく、もっと柔軟で複雑。 でも、理論を知っておくことで、 自分や他人の「いま、何を求めているか?」が見えやすくなります。

そしてそれは、仕事にも、家族関係にも、人生にも、ちょっとだけ前向きな変化をくれるかもしれません。

しばあいうえ
しばあいうえ

にんげんのよっきゅうってふくざつだね

だから、よくしらべられているのかな?


コメント

タイトルとURLをコピーしました